さいたら畑・さいたら畠(読み)さいたらばたけ

精選版 日本国語大辞典 「さいたら畑・さいたら畠」の意味・読み・例文・類語

さいたら‐ばたけ【さいたら畑・さいたら畠】

[1] 〘名〙
冥土ではあるが地獄と極楽との間にある、どっちつかずの所の畑。
※浮世草子・椀久二世(1691)上「是より山越て佐伊田羅畑(サイタラハタケ)にやるべしと鍬壱丁わたされてこころまかせの作取」
② どっちつかずで中途半端なこと、生半可(なまはんか)なことをたとえていう語。
※甲陽軍鑑(17C初)品一二「利根の過たる大将は、下劣の喩にさいたら畠と申ごとく、〈略〉仮名の本を真名にし、真名にかきたるを仮名になをし」
浄瑠璃・応神天皇八白旗(1734)三「寒紅梅といふもあるなれど、夫れは又早過ぎる、何方(どちら)つかずのさいたら畑の梅の花」
[2] 江戸時代、大坂千日寺(法善寺)の火葬場の東にあった空地の俗称。〔歌謡・落葉集(1704)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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