がっくりそっくり

精選版 日本国語大辞典 「がっくりそっくり」の意味・読み・例文・類語

がっくり‐そっくり

[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 釣合いのとれない、ちぐはぐなさまを表わす語。
浄瑠璃・応神天皇八白旗(1734)三「人のを見れば易さうで、かつにはからき連枷(からさを)の、早うや遅うやちぐりはぐり、がっくりそっくり、こりやいかぬわ」
② 不細工にゆがんでいるさまを表わす語。
歌舞伎幼稚子敵討(1753)四「ええ、がっくりそっくりと歪(いが)んだ荒神様ぢゃ」
③ 足をひきずって歩くさま、また、でこぼこ道などを歩くさまを表わす語。
※浄瑠璃・日本武尊吾妻鑑(1720)三「ちんば馬、谷の板橋がくりそっくりと歩みなづむがごとくなり」
[2] 〘形動〙 ちぐはぐなさま。つじつまの合わないさま。
※浄瑠璃・一谷嫩軍記(1751)四「あちらをほんの菅原ぢゃというて、今又私を菅原ぢゃの、いや見ぬ恋に風ひいたのと、がっくりそっくりな物の言ひやう」

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