お園/六三郎(読み)おその/ろくさぶろう

朝日日本歴史人物事典 「お園/六三郎」の解説

お園/六三郎

寛延2(1749)年3月18日に,大坂身投げ心中した男女。大坂南地の新町福島屋清兵衛抱えの遊女お園は大工の六三郎となじみを重ね,ついには助右衛門橋で心中に至る。この事件は数日後人形浄瑠璃豊竹座の舞台でとりあげられ,以後ふたりの名前が長く記憶されるところとなった。外題を「八重霞浪花浜荻」というこの浄瑠璃は,実は,お園六三郎の心中とほぼ時を同じくして起こった油屋かしくの兄殺しの処刑と,神崎での大喧嘩という別個の事件を取り合わせて脚色された作品で,以後お園六三郎とかしくとは多くの書き替え作品においても何らかの関連を持つことになる。

(品川隆重)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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