あらぬ所(読み)あらぬところ

精選版 日本国語大辞典 「あらぬ所」の意味・読み・例文・類語

あらぬ 所(ところ)

世間から離れた場所。
狭衣物語(1069‐77頃か)三「『今はなほ、かやうのことも見ぬわざもがな』と、あらぬ所のなきもわびしう」
② 適当でない、望ましくない場所。また、思いもよらぬ場所。とんでもない場所。
※天草本伊曾保(1593)パストルと、狼の事「サレドモ カリュウド パストルノ メヅカイヲ ミシライデ aranutocoroye(アラヌトコロエ) スギ ユイタレバ」
[補注]①は「拾遺‐雑上」の「世中にあらぬ所」や「源氏」に数例ある「浮世にあらぬ所」などの表現がもとになっている。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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