あつち死(読み)あつちじに

精選版 日本国語大辞典 「あつち死」の意味・読み・例文・類語

あつち‐じに【あつち死】

〘名〙 (「あつち」は跳ねるの意) 跳ねるように身もだえして死ぬこと。
平家(13C前)六「悶絶(びゃくち)して、遂にあつち死にぞし給ひける」
[語誌]「平家正節‐一二下」では「あづち死」と第二音節を濁音表記しており、「あっち」のように促音とすべき証拠はない。「跳 アツチ ハタラク」〔観智院本名義抄〕、「其の人毒虫にさされて、をめき、さけび、かなしび、のび、かがまり、あつちて死にけり」〔塵袋‐八〕などの例から、「あつち」は跳ね回るの意の動詞連用形であると考えられる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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