WinG
高速なディスプレイ描画が必要なゲームソフトウェアなどをWindows上で実行可能にするための機構。Windowsでは、ハードウェアの仮想化やマルチウィンドウの処理が行なわれるため、ディスプレイ描画のオーバーヘッドはMS-DOSに比較すると非常に大きく、この標準的なAPIを使用して、リアルタイムのディスプレイ描画を必要とするゲームソフトウェアなどを開発することは困難だった。そこでMicrosoftは、新たにゲームで必要とされるAPIを提供し、Windows(Windows NT)環境でもリアルタイムゲームが作成できる環境を実現しようとした。これがWinGと呼ばれる、Windowsのゲーム用ライブラリーである。このWinGでは、ディスプレイデバイスの管理データに直接アクセスできる機能、グラフィックスメモリーへの直接的なデータのブロック転送を可能にする機能などが提供される。しかしWindows 95では、このWinGをベースにさらに機能拡張を行なったGame SDKが開発され、その後DirectXと名称が改められ、さらに仕様が拡張された。
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