Gears(読み)ぎあーず(英語表記)Gears

知恵蔵 「Gears」の解説

Gears

Googleが開発・公開している、ウェブアプリケーションを、ネットワークに接続されていない(オフライン)の状態でも利用可能にする技術。元々は「Google Gears」と呼ばれていたが、現在はGoogle以外も利用できるオープンな技術、という特性を強調するため、「Gears」に改称している。
ウェブアプリケーションは、ウェブにアクセスして利用する、という特質上、ネットワークにつながっていない状態では使えない、という欠点がある。そこでGearsは、ウェブアプリケーションの情報を、パソコンなどのハードディスクの中に、ある種のデータベースとしてあらかじめ蓄積しておく。ネットワークにつながっていない時は、ネット上のサーバーではなく、Gears内のデータベースから取り出すことで、ネットがつながっていなくとも、ウェブアプリケーションがそのまま動作するようになる。
Gearsを利用するためには、特定の対応ウェブブラウザーに、Googleが公開している「Gears」ソフトウエアを組み合わせて使うことが必要。また、ウェブアプリケーションの側も、すべてのウェブアプリケーションで無条件に使えるわけではなく、Gearsが使えるように修正をする必要がある。
現在は、「Google Calendar」「Google Documents」「Gmail」などの、Googleが提供するウェブアプリケーションの他、ToDoサービス「Remember The Milk」、ブログサービスWordpress」などが対応している。

(西田宗千佳 フリージャーナリスト / 2009年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報