AF-2

栄養・生化学辞典 「AF-2」の解説

AF2

 殺菌剤として使われた化合物発がん性が疑われて現在は使用が禁止されている.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のAF-2の言及

【合成保存料】より

… 合成保存料は微生物の生育を阻止するものであるから,人体にとっても多かれ少なかれ影響があり,世界のどの国でも法規によってその使用を制限している。近年は発癌性に対して注意が払われるようになり,豆腐に広く用いられていたAF‐2(2‐(2‐フリル)‐3‐(5‐ニトロ‐2‐フリル)‐アクリル酸アミド)が1974年に発癌性が実証され,使用禁止となった。そのため,最近ではアミノ酸,有機酸,アルコールなど防腐効果は弱いが安全性の高い化学物質が用いられるようになっている。…

【食品】より

…また動物性脂肪のとりすぎは,乳癌,膵臓癌,大腸癌,子宮体癌,卵巣癌などの発生率を高めるという疫学的報告もある。 食品添加物としては,AF‐2が有名である。AF‐2(フリルフラマイドの商品名)は,一時,食品の防腐剤として広く用いられたが,ラットで癌原性が確認され,ヒトのリンパ球の染色体にも異常を示すという報告もでるに及び,1974年,食品添加物としての使用が禁止された。…

【毒】より

… 日本の毒物学の基礎は1880年東京大学に衛生裁判化学講座が開設されたときに始まると考えられるが,近年,化学物質の毒性に対する関心が急激に高まってきたのは,医薬品,工業化学物質や食品添加物などによる中毒の発生や環境の汚染問題が発生したことによる。日本ではアルキル水銀による水俣病が1953年ころから発生し,催眠薬であるサリドマイドが奇形児分娩との因果関係で61年に発売停止され,食品添加物であったフリルフラマイド(AF‐2)が突然変異原性を指摘されるとともに実験的にマウス(シロハツカネズミ)で発癌性を有することが実証されて,74年使用禁止になったことなど,多くの社会問題を投げかけた。【柳田 知司】【大森 義仁】
【人間の生活と毒】
 生体に有害な作用をもつものを毒とした場合,世界のさまざまな文化における〈有害性〉という観念が多様なため,いわゆる西欧科学(化学,薬学など)では有害とはみなされないものも含まれることになる。…

※「AF-2」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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