黒海経済協力機構(読み)こっかいけいざいきょうりょくきこう(英語表記)Black Sea Economic Cooperation Organization; BSEC

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「黒海経済協力機構」の意味・わかりやすい解説

黒海経済協力機構
こっかいけいざいきょうりょくきこう
Black Sea Economic Cooperation Organization; BSEC

黒海沿岸諸国のロシア,ウクライナ,アゼルバイジャンアルメニアモルドバジョージアグルジア)の旧ソ連諸国にルーマニアブルガリアアルバニアギリシアトルコを加えた計 11ヵ国から成る地域経済協力機構。 1992年6月に首脳会議を開き,黒海経済協力宣言を調印した。この背景には中央アジアのイスラム諸国に対する勢力拡大を競うトルコとイラン対立があり,アメリカのあと押しを受けたトルコがイニシアチブをとって設立した。これに対しイランはロシア,アゼルバイジャン,トルクメニスタンカザフスタンとの間でカスピ海沿岸協力機構の創設を目指している。黒海貿易開発銀行が開設され,BSEC議員会議設立も承認されているものの,各国間には政治・経済的に対立点が多く,今のところ目立った活動はできていない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android