鶯宿温泉(読み)おうしゆくおんせん

日本歴史地名大系 「鶯宿温泉」の解説

鶯宿温泉
おうしゆくおんせん

[現在地名]雫石町鶯宿

鶯宿川沿いにあり、鶯宿温泉濫觴(県立図書館蔵)に、天正(一五七三―九二)頃良材を求める加賀国の杣人が谷川に湧く湯を発見、片脛を痛めた鶯が傷を癒すのを見て効を知り、享保(一七一六―三六)頃雫石町上野市左衛門が、寛政四年(一七九二)盛岡大工だいく町高木久右衛門が整備したという。盛岡藩主や一族湯治場として利用し、「雑書」寛文一二年(一六七二)五月一六日条では隆高院、延宝四年(一六七六)七月一九日条では美濃部甚右衛門らが湯治に訪れている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「鶯宿温泉」の意味・わかりやすい解説

鶯宿温泉
おうしゅくおんせん

岩手県中西部、岩手郡雫石町(しずくいしちょう)にある温泉。鶯宿川の渓谷に臨み、ウグイス(鶯)が足の傷を湯につけているのを発見し、鶯宿と名づけたという伝説がある。湯治場であったが、近年施設も整備し、付近にはゴルフ場スキー場などがあり、盛岡郊外の観光保養地となっている。泉質硫黄泉。JR盛岡駅前からバスが通じる。

[川本忠平]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鶯宿温泉」の意味・わかりやすい解説

鶯宿温泉
おうしゅくおんせん

岩手県西部,雫石町で雫石川の支流鶯宿川の渓流に沿う温泉。泉質は硫黄泉。泉温は 59℃。地元住民の湯治場であったが,ホテル旅館が建ち,ゴルフ場,スキー場などの施設もふえて盛岡市郊外の観光保養地となっている。

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デジタル大辞泉プラス 「鶯宿温泉」の解説

鶯宿温泉

岩手県岩手郡雫石町にある温泉。県中西部、鶯宿川渓谷に臨む。名称はウグイスが足を湯につけ傷を癒やしていたとする伝説から。

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