鴫野郷(読み)しぎのごう

日本歴史地名大系 「鴫野郷」の解説

鴫野郷
しぎのごう

高鍋藩秋月氏が領内を支配するため編成した行政単位で、野別府のびゆう六郷の一。小丸おまる川河口左岸に位置し、対岸蚊口かぐち湊。河口付近は深川ふかごと称する広い砂浜で、小丸川沿いは沖積低地で良田に恵まれている。平田へだ(現川南町)に所属し、同村の飛地となっている。北は洪積台地持田もちだ村に続く。野別府代官の支配。河口地域の砂浜は潮の干満を利用した塩田で、藩直営の製塩事業が行われていた。「続本藩実録」の寛政元年(一七八九)一〇月二日条によると、深江ふかごう(現深川)塩浜として「御取立御手取」を仰せ付けられ、代官は後藤計吉・福崎利右衛門、勘定所頭取は村井郡左衛門で、御用掛定詰として内田仲太が記されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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