鳴子(農業)(読み)なるこ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「鳴子(農業)」の意味・わかりやすい解説

鳴子(農業)
なるこ

農作物を荒らす鳥を、音響で追う仕掛け。かかしの一種。小さな竹筒を数本板にぶら下げ、それに綱をつけ田の中に設置しておく。鳥がくるとその綱を引いてカタコトと音をさせ鳥を追い払う。これをヒタ、トリオドシ、ガラガラなどという。同じ仕掛けのものをナルサオといって竿(さお)につけたものもある。これは人が手に持って鳥を追うものである。古く『更級(さらしな)日記』に「田といふもののひた引き鳴らす音など」と書かれている。

[大藤時彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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