高爪神社(読み)たかつめじんじや

日本歴史地名大系 「高爪神社」の解説

高爪神社
たかつめじんじや

[現在地名]富来町大福寺

高爪山(三四一メートル)の頂上に本殿鎮座山麓台地幣殿拝殿がある。現在の祭神は日本武尊。旧県社。古くは六社ろくしや明神六所ろくしよ明神とも称するように六柱の神を祀り、建治元年(一二七五)九月九日伝灯大法師祐禅が奉納した六面の木版彩画懸仏(社蔵、国指定重要文化財)の裏面墨書から、高爪大明神・気多大明神・伊須留岐権現・白山妙理権現若王子・八幡大菩薩を祭神としていたことがわかる。別当大福だいふく寺は高爪大明神の本地仏十一面観音を本尊としていた。大福寺は真言宗で金竜山と号し、大宝二年(七〇二)円空の草創と伝える(貞享二年寺社由緒書上)。中世には北之坊・宝泉坊・養性坊・上之坊・灌頂坊・伊豆坊・西之坊・南之坊・客泉坊・真如坊・東之坊・座主坊の別当一二坊があったが(元禄一〇年「諸宗破却寺帳」県立図書館蔵)、戦国期の兵火で焼失、わずかに北之坊のみが難を免れたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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