香衣(読み)コウエ

デジタル大辞泉 「香衣」の意味・読み・例文・類語

こう‐え〔カウ‐〕【香衣】

薄赤に黄を帯びた香染めの僧衣。のちには青・黄などの僧衣にもいう。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「香衣」の意味・読み・例文・類語

こう‐え カウ‥【香衣】

〘名〙 (「え」は「衣」の呉音) (香染の衣の意) 乾陀(けんだ)樹皮で染めた僧服。黄に黒みを帯びた色で、この色は袈裟の色として定められたものの一つ。後には紫、緋を除く、ほかの青、黄などの色を含むようになった。日本では、天台・真言宗で赤に黄を帯びた色、禅宗では黄色、浄土宗では紫、緋以外の色に染めた衣をいう。それぞれ免許があって着用が許される。
言継卿記‐大永七年(1527)四月三日「本誓寺長老 照翁上人香衣之事被申候」
※浄瑠璃・葵上(1681‐90頃か)五「七しゅん斗のおゐびくにかうゑにかうのけさをかけ」

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