飲倒(読み)のみだおれ

精選版 日本国語大辞典 「飲倒」の意味・読み・例文・類語

のみ‐だおれ ‥だふれ【飲倒】

〘名〙 (「のみたおれ」とも)
飲酒にふけって資産をつぶすこと。また、その人。
② ひどく酔ってその場に倒れること。飲みつぶれること。また、その人。
※滑稽本・七偏人(1857‐63)四「夕(ゆうべ)ッから飲倒(ノミタフ)れに寝こんで仕舞たのか」
③ 酒を飲んで遊び暮らすこと。いつも酒びたりになっていること。また、その人。
談義本・艷道通鑑(1715)五「劉伯、淵明は滑堕落(なめたら)楽天李白は呑倒(ノミダヲレ)なり」

のみ‐たお・す ‥たふす【飲倒】

〘他サ五(四)〙
① 酒を飲んでその代金を払わないままにする。飲みつぶす。
洒落本・風俗八色談(1756)五「銭百文も持ずに来て、〈略〉茶屋を飲(ノミ)たをし喰たをして」
② 酒を飲んで財産をつぶす。飲みつぶす。
※水彩画家(1904)〈島崎藤村〉二「金銭に関はねえ伝吉の画家根性を知ってるもんだで、そこへ附込んで飲倒す算段だわさ」

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