食立(読み)くいたてる

精選版 日本国語大辞典 「食立」の意味・読み・例文・類語

くい‐た・てる くひ‥【食立】

〘他タ下一〙 くひた・つ 〘他タ下二〙
① どんどん食ってゆく。さかんに食う。
※俳諧・俳諧新選(1773)五「喰たてて葉を移り行く毛虫哉〈嘯山〉」
② ものに食いついて、歯をつきたてる。
史記抄(1477)八「下の不造歳はなんとした心ぞ。更に、はもくいたてられぬぞ」

たべ‐だち【食立】

〘名〙 出された飲食物を食べ終わるとそのまま立ち去ること。また、食べ終わるとすぐ出かけること。たべおき。いただきだち。
※俳諧・慕綮集(1660か)春「給(タベ)だちや霞の洞の花のえん常辰〉」

くい‐たち くひ‥【食立】

〘名〙 馳走になり、それがすむとすぐ帰ること。
洒落本・松登岐話(1800)二「かまぼこをむしゃむしゃくひながら『そんならわたしゃアくひ立ち十五日と致ませう』」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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