食禁(読み)しょっきん

精選版 日本国語大辞典 「食禁」の意味・読み・例文・類語

しょっ‐きん ショク‥【食禁】

〘名〙 食べることを禁じること。病気服薬などのため、または食い合わせを避けるために特定食物をさしとめること。また、その食物。
※律(718)職制「凡造御膳。誤犯食禁者。典膳徒三年」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の食禁の言及

【食合せ】より

…いっしょに食べるとさまざまな中毒症状などを起こすとされていた2種あるいは2種以上の食品の組合せ。古くは合食禁(がつしよくきん),あるいは単に食禁(しよつきん∥じつきん)といった。中国では古く梁代の《神農本草経》のような,食経と呼ばれる典籍類が成立し,陰陽五行説にもとづく正しい食事のあり方が説かれたが,その中心は食法上の禁忌,つまり食禁であった。…

【スッポン(鼈)】より

…【松井 孝爾】
[食用]
 日本人は古くからスッポンを食べていたようで,静岡市登呂遺跡からの出土例が報告されている。《養老律》には天皇の食膳を調製する者が食禁(じつきん)(食合せ)を犯した場合,内膳司の次官である典膳(てんぜん)は3年の懲役に処され,かつ,八虐のうちの大不敬にあたるとされているが,その食禁の例として挙げられているのが乾肉と黍(きび)およびスッポンと莧(ひゆ)という組合せである。代表例としては奇異に思われるが,これは唐律の法文をそのまま借用したためであった。…

【食合せ】より

…いっしょに食べるとさまざまな中毒症状などを起こすとされていた2種あるいは2種以上の食品の組合せ。古くは合食禁(がつしよくきん),あるいは単に食禁(しよつきん∥じつきん)といった。中国では古く梁代の《神農本草経》のような,食経と呼ばれる典籍類が成立し,陰陽五行説にもとづく正しい食事のあり方が説かれたが,その中心は食法上の禁忌,つまり食禁であった。…

※「食禁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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