願心寺(読み)がんしんじ

日本歴史地名大系 「願心寺」の解説

願心寺
がんしんじ

[現在地名]北有馬町谷川名

谷川名たにがわみよう谷川にある。信行山至徳院と号し、浄土宗。本尊阿弥陀如来。寛永一六年(一六三九)島原代官の鈴木重成の命で島原の乱の戦没者の供養と仏教再興のために建立された。開山は肥後天草の崇円あまくさのそうえん(現熊本県河浦町)の念蓮社専誉臨貞で、筑後善導ぜんどう(現福岡県久留米市)(浄土宗寺院由緒書)寺地は文亀二年(一五〇二)面誉が小庵を結んだ所とも(「当山略縁起」寺蔵文書)日野江ひのえ城主有馬家歴代の菩提寺である万歳山台雲たいうん寺跡ともいわれ、永禄一三年(一五七〇)銘の供養塔(総高一八三センチ)が残る。承応二年(一六五三)銘の重成供養塔は有馬住民がその徳政をしのんで分骨を納めて建てたもの。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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