顔繋(読み)かおつなぎ

精選版 日本国語大辞典 「顔繋」の意味・読み・例文・類語

かお‐つなぎ かほ‥【顔繋】

〘名〙
① 顔出しをして、知り合いになること。相手に忘れられないように、時々あいさつに行くこと。
※ある小官僚抹殺(1958)〈松本清張〉五「物資をおくって政界や官僚に顔つなぎができたと言われている」
未知の人同士を紹介すること。
※金(1926)〈宮嶋資夫〉一一「こっちゃに入って、顔(カホ)つなぎをしてくれと云ふのや」
③ 芝居の地方興行などで、興行予定地に到着した役者たちが、その土地名士、金主、大夫元(たゆうもと)などと行なう初対面儀礼、または、そのための宴をはること。また、それに類したこと。
※藤十郎の恋(1919)〈菊池寛〉四「万太夫座の彌生狂言の顔つなぎの宴が開かれて居た」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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