預置(読み)あずかりおく

精選版 日本国語大辞典 「預置」の意味・読み・例文・類語

あずかり‐お・く あづかり‥【預置】

〘他カ五(四)〙
① 人の身柄物事責任をもって一定期間保護、保管する。
※尋常小学読本(1887)〈文部省〉四「汝のまひは、誠におもしろし、此後もまた必ず来れ、其約束のしるしに、この瘤をあづかり置くべし」
② もめごとや争いごとなどのとりさばきを一任してもらう。
滑稽本浮世風呂(1809‐13)四「お互に五分五分のはからひをもって、行司預(アヅカ)り置ます」
金品などを借りている。
親元日記政所賦銘引付・文明一三年(1481)六月二一日「大木源左衛門方より預り置四千疋事、返弁候処」

あずけ‐お・く あづけ‥【預置】

〘他カ五(四)〙 人や物を他の人に託して、保管・管理を任せる。寄託する。また、もめごとなどの決裁第三者に一任した状態にする。
平家(13C前)一〇「年ごろつねにおはしてあそばれけるさぶらひのもとにあづけをかれたりける御硯を、知時してめしよせて」
浮世草子好色五人女(1686)四「子細はそなたの兄弟契約の御かたより当寺へ預(アツ)け置(ヲキ)給へば、其手前の難儀、彼是覚しめし合(あはさせ)られ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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