韓正(読み)かんせい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「韓正」の意味・わかりやすい解説

韓正
かんせい / ハンチョン
(1954― )

中国の政治家。浙江(せっこう)省慈渓(じけい)県(現、慈渓市)で生まれる。1975年以来、上海(シャンハイ)徐匯(じょわい)起重設置隊の倉庫管理員、販売事務員の仕事につき、1980年まで勤務。その間同隊の共産主義青年団(共青団)総支部副書記も務め、1979年5月に中国共産党に入党する。以後一貫して上海のいくつかの工場、化学工業系の行政職で働く。この間、1985~1987年華東師範大学夜間大学(専科大学)の政治教育系政治教育専攻で学ぶ。さらに1991~1994年、同大学の国際問題研究所(国際関係世界経済専攻)で社会人研究生として勉学に励み、経済学修士を取得した。1990~1991年に共青団上海市委員会副書記(主持工作)、1991~1992年に共青団上海市委員会書記となった。1992~1995年に盧湾(ろわん)区(現、黄浦(こうほ)区)の党副書記兼区長になったのち、1995年に市政府副秘書長、1998年に市党常務委員兼副市長、2003年に市党副書記兼市長に、2007~2008年は市党副書記、2008~2011年は上海市委副書記と同時に市長を兼任した。2010年上海世界博覧会(上海万博)組織委員会副主任委員、執行委員会執行主任につき、2012年から2017年までは党中央政治局委員で上海市党委書記を務めた。2017年11月からは、初めて上海を離れ、党中央政治局常務委員となり、2018年3月には国務院副総理に指名された。

天児 慧 2018年4月18日]

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