雀居遺跡(読み)ささいいせき

日本歴史地名大系 「雀居遺跡」の解説

雀居遺跡
ささいいせき

[現在地名]博多区雀居

福岡空港内西側に広がる弥生時代―中世複合遺跡。平成四―六年(一九九二―九四)国際線ターミナル移転工事に伴い発掘調査が行われた。御笠みかさ川右岸の標高五メートル前後の低湿地にあり、集落墳墓水田などが展開する。保存状態の良い木製品や金属製品が多量に出た。とくに弥生早期―前期の鍬や鋤など多量の木製農耕具類は、南約二キロにある板付いたづけ遺跡とともに初期農耕解明への貴重な成果である。また弥生後期には集落を濠で囲繞する環濠集落となり、中央に礎板をもつ掘立柱建物群が建ち、一帯での拠点集落となる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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