隈無し(読み)クマナシ

デジタル大辞泉 「隈無し」の意味・読み・例文・類語

くま‐な・し【×隈無し】

[形ク]
影や曇りがない。隠れるところがない。
「月は―・きをのみ見るものかは」〈徒然・一三七〉
隠し隔てがない。わだかまりがない。
好色事すきごとども、かたみに―・く言ひ表し給ふ」〈・葵〉
行き届かないところがない。抜かりがない。万事に通じている。
「おのれも―・き好き心にて、いみじくたばかり」〈夕顔

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