阿佐村(読み)あさむら

日本歴史地名大系 「阿佐村」の解説

阿佐村
あさむら

[現在地名]座間味村阿佐あさ

座間味島の北東部に位置する。東に開ける阿護あぐの浦は唐船の中継地として利用された。北部にうふ岳・なか岳・赤崎あかさちなどの山嶺が連なり、集落の西手にはクシヌヤマが迫る。阿護の浦を見下ろすようにそびえるこれらの山にはなか御嶽・大御嶽・御嶽・赤崎の四つの御嶽があり、毎年九月下旬には座間味島の三集落の住民が神人を先頭に御嶽登り(ウタキヌブイ、古くはウグァンサキ)をして、家族の無病息災五穀豊穣・航海安全などを祈願する。御嶽の神人は代々決まっており(琉球国由来記)、その親族がそれぞれの御嶽に登ることになっている。「琉球国由来記」にみえる祭祀は「アサトノ 根人 アサノヲ比屋」など。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報