長崎湾(読み)ながさきわん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「長崎湾」の意味・わかりやすい解説

長崎湾
ながさきわん

長崎県南部,長崎半島西彼杵半島に挟まれた湾。長崎市の中央部にある。時津‐浦上構造線の南部が沈降して形成された細長い湾入で,湾口に高島,端島(軍艦島),伊王島香焼島などがある。西岸の飽の浦(あくのうら)は幕末に,東岸の小菅は明治初期に造船所が開かれ,造船工業の基礎となった(→三菱長崎造船所)。西岸は大規模な造船工業,東岸は中・小型の漁船建造や缶詰などの工業地域となっている。湾奥部には長崎漁港,および外国航路,離島航路の発着場である長崎港が立地する。湾奥部に臨む浦上川,中島川沿いの低地には長崎市の中心市街地が広がる。飽の浦の三菱長崎造船所本工場,小菅の修船場跡,端島炭坑は,2015年世界遺産の文化遺産に登録された。

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