長久手城跡(読み)ながくてじようあと

日本歴史地名大系 「長久手城跡」の解説

長久手城跡
ながくてじようあと

[現在地名]長久手町長湫 城屋敷

景行天皇けいこうてんのう社より県道を挟んで東南にあたり、城屋敷しろやしき地名がある。「寛文覚書」に「先年、加藤太郎右衛門居城之由、今ハ百姓屋敷ニ成ル」とある。規模は「尾張志」に東西二九間・南北二四間とある。南北に通る中割堀が城跡を東西に分かち、北側の堀は深田へと続いていた。約四〇メートル東南に戦跡血の池ちのいけがある。城主は同書に「永享年中、左近太郎家忠、左衛門次郎国守、享禄の頃、斎藤平左衛門尉、同民部丞などなりしにもやあらむ、さて此城廃て後、加藤太郎右衛門此地に住へるならむか」とあり、「徇行記」によれば、加藤氏が斎藤氏の旧城を修築したのは弘治二年(一五五六)以降となる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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