20世紀日本人名事典 「鈴木 真砂女」の解説
鈴木 真砂女
スズキ マサジョ
昭和・平成期の俳人
- 生年
- 明治39(1906)年11月24日
- 没年
- 平成15(2003)年3月14日
- 出生地
- 千葉県鴨川市
- 本名
- 鈴木 まさ
- 学歴〔年〕
- 日本女子商(現・嘉悦学園)〔大正13年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- 俳人協会賞(第16回)〔昭和51年〕「夕蛍」,読売文学賞(詩歌俳句賞 第46回 平6年度)〔平成7年〕「都鳥」,蛇笏賞(第33回)〔平成11年〕「紫木蓮」
- 経歴
- 旅館吉田屋(現・鴨川グランドホテル)の三女に生れる。日本橋の雑貨問屋に嫁ぐが夫が借金のため失跡。昭和10年姉・梨雨女の急逝により義兄と再婚して吉田屋を継ぐ。俳句は、11年大場白水郎の手ほどきをうけ、「春蘭」に投稿。23年から「春燈」に所属、久保田万太郎に師事。没後、安住敦の薫陶をうけた。32年銀座に小料理屋・卯波を開店、俳人や作家、実業家らが集い、名物女将として店を切り盛りした。平成11年史上最高齢の92歳で蛇笏賞を受賞して注目を集めた。自らの人生や日常の風景を技巧を凝らさずに素直に詠む作風で知られた。句集に「生簀籠」「卯浪」「夏帯」「夕蛍」「都鳥」「紫木蓮」、著書に「銀座に生きる」「銀座・女将のグルメ歳時記」など。波乱の人生は瀬戸内寂聴の小説「いよよ華やぐ」などのモデルとなった。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」（2004年刊）20世紀日本人名事典について 情報