釜石十分一役所跡(読み)かまいしじゆうぶいちやくしよあと

日本歴史地名大系 「釜石十分一役所跡」の解説

釜石十分一役所跡
かまいしじゆうぶいちやくしよあと

[現在地名]釜石市浜町三丁目

釜石港を南に見下ろす丘の上に位置する盛岡藩の役所跡。「三閉伊路程記」には「東の方小高き処に拾分の一の役所あり」とみえる。大槌支配録(県立図書館蔵)の元禄一四年(一七〇一)条によると、このとき初めて海辺大奉行が置かれ、船役金と領外に積出される海産物に課す十分一役取立てのための役所が置かれた。初め釜石浦御役所と称して諸浦役金徴収のほか浦方諸務全般に当たったが、翌一五年には早くも海辺大奉行を廃止、浦事務は大槌代官の兼帯となる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報