都農(読み)つの

改訂新版 世界大百科事典 「都農」の意味・わかりやすい解説

都農[町] (つの)

宮崎県中部,日向灘に面する児湯(こゆ)郡の町。人口1万1137(2010)。古代に都濃馬牧が置かれた地で,江戸時代は高鍋藩秋月氏の支配下にあり,藩の牧場があった。西部は尾鈴山(1405m)を主峰とする山地が占め,国有林を主体に山林が広がる。中央部から東部海岸地帯にかけては丘陵性の洪積台地が連なり,東流する名貫川,都農川,心見川沿いに耕地が開け,集落が点在する。台地上では畜産をはじめ,野菜,ミカン,ブドウなどを産する。砂浜の続く海岸には小漁港があり,特産物の都農ウニは有名。日向国一宮の都農神社があり,町の西部は尾鈴県立自然公園に属し,尾鈴山瀑布群(名)がある。海岸線に沿ってJR日豊本線,国道10号線が走り,東九州自動車道が通じる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報