デジタル大辞泉
「遠火」の意味・読み・例文・類語
とお‐び〔とほ‐〕【遠火】
1 遠くでたく火。
2 物を火からはなして煮たり焼いたりすること。「魚を遠火で焼く」
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
とお‐び とほ‥【遠火】
〘名〙
① 遠くに見える火。遠く隔たってたく火。
※
平家(13C前)五「
源氏の陣のとを火のおほさよ」
② 火を
対象から離して遠くからその
火熱を用いること。また、その火。
※
落語・
洒落小町(1898)〈三代目春風亭小柳枝〉「
焼餠は遠火
(トホビ)に焼けよ焼く人の胸もこがさず味もよし」
③ 露骨にするのではなく、それとなく遠回しに言ったり行なったりすること。遠回し。
※
浮世草子・
忘花(1696)四「かの
手代がかふた太夫をよびよせ、われ老のなぐさみにともてなし、遠火にしかけて」
えん‐か ヱンクヮ【遠火】
〘名〙
※山陽詩鈔(1833)四・舟過千皺洋遇大風浪殆覆得上嶹原宿漁戸賦此志懲「遠火認二宿所一、弛レ担漁人屋」 〔何遜‐敬酬王明府詩〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報