速ず(読み)すみやけんず

精選版 日本国語大辞典 「速ず」の意味・読み・例文・類語

すみやけん‐・ず【速ず】

〘他サ変〙 (「すみやけし」の語幹に「みす」が付いた語形「すみやけみす」の変化したもの) 早いようにする。急なようにする。すみやかにする。
※春秋経伝集解保延五年点(1139)「秦、崇を急(スミヤケムスレ)ば必ず救はむ」
※金沢文庫本群書治要建長七年点(1255)六「屑屑(せふせふ)として儀を習て以て亟(スミヤケン)す」
[補注]語の成立については、「すみやかにす」および「すみやかんす」という語形の用例があるので、「すみやかにす」→「すみやかんす」→「すみやけんず」という過程も考えられる。

すみやかん‐・ず【速ず】

〘他サ変〙 (「すみやかにす」の変化したもの) 早くする。急にする。すみやかにする。
※釈摩訶衍論承元二年点(1208)一「却(さ)って往向を歓(よろこ)ひ即(しょく)して来後(らいこう)を忿(スミヤカンス)
[補注]もとの形と考えられる「すみやかにす」は、「観智院本名義抄」の「促 スミヤカニ スミヤカニス」「疾威 スミヤカニス」などがあげられる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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