透通・透徹(読み)すきとおる

精選版 日本国語大辞典 「透通・透徹」の意味・読み・例文・類語

すき‐とお・る ‥とほる【透通・透徹】

〘自ラ五(四)〙
① 透いて見える。表面にあるものや、さえぎっているものを通して、内部向こう側が見える。
狭衣物語(1069‐77頃か)三「童の乗るべき車は、すきとをりて、隠れなくあるべきよし」
視界をさえぎるものがなくなる。
今昔(1120頃か)一〇「国の内透徹りて〈略〉彼の国の軍一人に可当きに非ず」
③ 澄んで透明である。色が澄みきって輝いて見える。
※栄花(1028‐92頃)駒競行幸御塔有様を見れば〈略〉飾り磨きすきとほり耀けるほど、その時に会へる心地す」
④ 声がよく通る。声が澄んでいる。
※大阪の宿(1925‐26)〈水上滝太郎〉六「おつぎの透(スキ)通る声が呼びかけたけれど」
⑤ 物の間を通り抜ける。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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