追善俳諧(読み)ついぜんはいかい

改訂新版 世界大百科事典 「追善俳諧」の意味・わかりやすい解説

追善俳諧 (ついぜんはいかい)

死者供養懐旧のための俳諧。追善連歌と同様に経文名号を詠み込むこともあった。また書き方などに決りがあり,特に指合(さしあい)のある詞として,迷闇,堕獄,苦,悲などの使用はさけねばならないとされた。貞室の亡母追善《俳諧之註》(1642),芭蕉追善俳諧(《枯尾花》(1694)所収)が有名。特殊なものに《清十郎追善奴(やつこ)俳諧》(1667)がある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android