追付(読み)おっつく

精選版 日本国語大辞典 「追付」の意味・読み・例文・類語

おっ‐つ・く【追付】

[1] 〘自カ五(四)〙 (「おいつく(追付)(一)」の変化した語)
① 先に進んでいるものに、あとから追いかけて達する。
史記抄(1477)六「楚の追者がいかに急なりとも、まだをっつくほどの事はまだあるまいぞ」
② 力や能力技術などが、目標となるものに達する。ある望ましい状態に達する。
※両足院本山谷抄(1500頃)四「心には前輩にをっつかうとは思はねども」
③ (多く打消または疑問表現を伴って用いる) 損失や不利益などが解消される。埋合せがつく。とりかえしがつく。
女難(1903)〈国木田独歩〉五「『アア悪いことをした』と私はぎっくり胸に来ましたけれど最早(もう)追付(オッツキ)ません」
[2] 〘他カ下二〙 (「おいつく(追付)(二)」の変化した語) 先に進んでいるものに、あとから追いかけて至らせる。
太平記(14C後)二一「『乗替の馬物具をば路へ追付(ヲッつ)けよ』と下知して、丹波路を追てぞ下りける」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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