贄波村(読み)にえなみむら

日本歴史地名大系 「贄波村」の解説

贄波村
にえなみむら

[現在地名]南郷町贄波

潟上かたがみ村の南に位置し、贄浪(飫肥藩人給帳)熱波(日向地誌)とも書いた。潟上村から当村を経て市木いちき越で南の市木村(現串間市)に至る間道(市木往還)が通り、東は外浦とのうらに接していたが陸路の便や水利は悪く、また潮風の害もこうむった(日向地誌)。古今検地目録(日向国史)によると慶長一〇年(一六〇五)には高四一三石余・田畑屋敷三〇町四反余、寛保二年(一七四二)には高四九六石余・田畑屋敷二九町六反余。正徳四年(一七一四)頃の前掲人給帳によると庄屋は鈴木浅之丞で、足軽は贄波主取の安楽甚之丞一人。道路・池・溝の修理や普請を行う作組は中組・馬場組・上組・脇組の四組に分れ、天保三年(一八三二)字坪に池(現坪子池)造成(郡行政)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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