資政院(読み)しせいいん(英語表記)Zi-zheng-yuan; Tzü-chêng-yüan

山川 世界史小辞典 改訂新版 「資政院」の解説

資政院(しせいいん)

清末に設けられた暫定的な中央議政機関。日露戦争後の立憲運動高揚に対処するため,1906年6月,清朝は立憲制準備の方針決定公布した。07年9月,資政院の開設を決定,翌年7月,関係法規を公布。議員勅選100人,民選(諮議局(しぎきょく)議員の互選)100人で構成。10年10月,第1回定例議会が開かれた。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「資政院」の意味・わかりやすい解説

資政院
しせいいん
Zi-zheng-yuan; Tzü-chêng-yüan

中国,清末の立憲準備に伴い,上下両院設立への前提として北京に開設された過渡的な中央議会。光緒 33 (1907) 年の詔により開設が決り,翌年関係諸規程を決定。宣統2 (10) 年 10月に第1回が開会。議員は勅選 100人と民選 100人,計 200人で構成され,任期は3年。議会は年1回の常年会と緊急時の臨時会から成り,総裁 (王公,大臣から選出) ,副総裁 (三品以上の大官) によって管理された。

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世界大百科事典(旧版)内の資政院の言及

【諮議局】より

…中国,清朝末期,各省に設置された諮問機関。清朝の立憲準備の一環として,中央に資政院,地方に諮議局を置き,国会,省議会の準備機関としたもので,1909年(宣統1)に発足した。各省の行政・財政について議決権をもったが,採否は地方長官たる総督・巡撫の権限であった。…

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