讚談（読み）さんだん

精選版 日本国語大辞典

さん‐だん【讚談】

〘名〙

① 仏徳などをほめ語ること。称賛して語ること。また、その説法。

※コンテムツスムンヂ（捨世録）（1596）一「ゼンニンタチノ ゴカウセキヲ マナビ、クギャウ sandãxite(サンダンシテ)」

② 事の是非を論じ合うこと。

※九州問答（1376）「古は周阿・利阿、昼夜に祇候して連歌の是非を讚談して」

③ 取り沙汰すること。評判。噂(うわさ)。

※曾我物語（南北朝頃）八「面々したしき人々、みな御敵とてそんし給ぬ。ただ祐経一人になりて、ついに此事さんだんせずしてやみぬ」

[補注]「さんたん（賛嘆）②」の「讚歎(さんだん)」から転じて、別語として意識されるようになったものか。

出典　精選版 日本国語大辞典