諸鬘・諸葛(読み)もろかずら

精選版 日本国語大辞典 「諸鬘・諸葛」の意味・読み・例文・類語

もろ‐かずら ‥かづら【諸鬘・諸葛】

〘名〙
① 古く、京都、賀茂神社葵祭で、葵と桂との二つを組み合わせて髪や冠にさすもの。また、社殿を飾るもの。両葉草。⇔片鬘(かたかつら)。《季・夏》
源氏(1001‐14頃)若菜下「もろかつらおち葉をなににひろひけむ名はむつまじきかざしなれども」
※後撰(951‐953頃)恋二・六九四「あしひきの山におふてふもろかつら諸共にこそいらまほしけれ〈よみ人しらず〉」
③ 香木の名。
浮世草子・好色一代男(1682)五「此木は何と御聞候と申。正しくもろかづらといふ。さても名誉の香ききかなと、懐へ手を入」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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