計帳使(読み)けいちょうし

精選版 日本国語大辞典 「計帳使」の意味・読み・例文・類語

けいちょう‐し ケイチャウ‥【計帳使】

〘名〙 令制で、毎年八月末日までに計帳各国から中央へ運ぶ使い正税使調使朝集使と合わせて、四度(しど)の使いといわれる。大帳使
三代格‐八・養老七年(723)八月二八日「其耕種町段、収獲多少、毎年具録、附計帳使申上」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の計帳使の言及

【計帳】より

…この大帳について一般には単に目録のみを指すものとされるが,〈大帳内目録〉という用語例があり,おそらく目録に歴名をも付属させていたものであろう。この大帳を上進する京国の官人が大帳使であり,それはまた本来的に計帳使とも呼ばれた。この計帳制度も律令体制の弛緩にともない,9世紀を通じてしだいに衰退していった。…

【四度使】より

…(1)日本古代の律令制のもとで,国衙(こくが)の政務などを報告するため,毎年定期に上京する4種の使者。朝集使(ちようしゆうし),大帳使(だいちようし)(計帳使とも),貢調使(こうちようし),正税帳使(しようぜいちようし)をさす。いずれも国司がその任にあたるが,朝集使のみ四等官にかぎられ,他は史生(ししよう)などの雑任(ぞうにん)でもよかった。…

※「計帳使」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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