見放(読み)みさく

精選版 日本国語大辞典 「見放」の意味・読み・例文・類語

み‐さ・く【見放】

〘他カ下二〙
遠くを見る。遙か遠くをながめる。見はるかす。見やる。
万葉(8C後)一・一七「つばらにも 見つつ行かむを しばしばも 見放(みさけ)む山を 心なく 雲の 隠さふべしや」
② 見て、心中の思いを晴らす。
※万葉(8C後)一九・四一五四「都をも ここも同(おや)じと 心には 思ふものから 語りさけ 見左久流(みサクル)人眼 乏(とも)しみと 思ひし繁し」

み‐はな・つ【見放】

〘他タ四〙
源氏(1001‐14頃)賢木「いと、みはなちがたき御有様なるに事つけて」
② 見ても、特に心をとめないでそのままにしておく。見過ごす。
※苔の衣(1271頃)一「みはなちききはなち給はで、おぼしうしろみたまへ」

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