西岸江村(読み)にしきしえむら

日本歴史地名大系 「西岸江村」の解説

西岸江村
にしきしえむら

[現在地名]松阪市みや町・清生せいせい

矢川やがわ村の東にあり、村域の中央を愛宕あたご川が流れる。当村は東岸江ひがしきしえ村とともに古くは岸江または岸ノ江とよばれていたといわれる。岸江の地名は「太神宮諸雑事記」の長暦二年(一〇三八)六月条に「祭使祭主正三位行神祇伯大中臣朝臣輔親参下之間、自途中病悩シ、祭使代宮ハ、従五位下行神祇少副大中臣朝臣輔宣以、従字岸江殿令著於離宮、二宮御祭之勤令供□□件岸江ヨリ石出到来、日来病悩、以同廿二日卒去了」と記されている。「伊勢勅使部類記」長治二年(一一〇五)八月一八日条、嘉承二年(一一〇七)二月一一日条、「雅実公記」長治二年八月一八日条、嘉承二年二月一五日条に岸江・岸江南の地名がみえ一志郡から櫛田くしだ川へ至る道筋にあったことが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報