西之村
にしのむら
[現在地名]南種子町西之
現在の南種子町域の南端に位置する。南西は海(東シナ海)、南東も海(太平洋)に面し、北から東は中之村。村域は東西一里二四町・南北一里三五町五五間ほどで、仮屋元(本村)のほかに田代・上瀬田・立石塩屋・砂坂塩屋・西目・平野などの里からなっていた(種子島記)。村の南東部門倉(加登久良)岬の前之浜には天文一二年(一五四三)八月二五日にポルトガル人が乗る南蛮船が漂着、漂着船は城下赤尾木津(現西之表市)に回送され、島主種子島恵時・時尭父子に会見した二人のポルトガル人によって鉄砲が初めて日本に伝えられている(「鉄砲記」南浦文集、種子島家譜)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報