精選版 日本国語大辞典 「褐簾石」の意味・読み・例文・類語
かつれん‐せき【褐簾石】
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希土類元素を主成分とする、緑簾石グループの鉱物の一種。柱状結晶をなし、結晶面に条線がよく発達する。弱放射性があり、褐簾石自体の放射能によって結晶が破壊され、X線的には非晶質になることがある。この状態をメタミクトmetamict状態といって、ほかにも何種類か知られる。花崗(かこう)岩の副成分鉱物として、またペグマタイト中に大きな結晶として産する。片麻(へんま)岩や接触変成岩中にも産する。希土類元素の種類によって細分される。普通に産する褐簾石は、セリウムがもっとも卓越するため、セリウム褐簾石allanite-(Ce)とよぶ。英名はこの鉱物を発見したスコットランドの鉱物学者アランThomas Allan(1777―1833)にちなむ。
[松原 聰]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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