衣奈浦(読み)えなうら

日本歴史地名大系 「衣奈浦」の解説

衣奈浦
えなうら

[現在地名]由良町衣奈

三尾川みおがわ浦の南西に位置する漁村。北東部海岸近くに大島おおしま(二一一・七メートル)がそびえる。南西は小引こびき浦。延久四年(一〇七二)九月五日の太政官牒(石清水文書)石清水いわしみず八幡宮寺領の一として「衣奈園」の名がみえ、中世も同宮寺領であった。慶長検地高目録では「衣奈村」として六一〇石余で、小物成八升八合。その後、三尾川浦神谷かみや浦が分村した。

延宝六年(一六七八)の「日高鑑」によれば田畑二七町九反余、高三八四石余、家数一五三、人数七九一、牛一六で、家数の内訳は本役六〇・半役五五・無役三三・舟大工一・庄屋一・年寄二・ありき一。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報