薩弘恪(読み)さつ・こうかく

朝日日本歴史人物事典 「薩弘恪」の解説

薩弘恪

生年生没年不詳
7世紀後半の唐からの渡来系官人。持統3(689)年6月,おなじく唐人の続守言と共に稲を賜った。同5年9月にもふたりは銀20両を賜ったが,そのときは共に音博士。翌年12月にも両博士は水田4町を与えられている。刑部親王(忍壁皇子),藤原不比等らと共に大宝律令編纂に携わったが,令の選定終了に伴い,文武4(700)年6月禄を賜った。時に位階は勤大壱。

(館野和己)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「薩弘恪」の解説

薩弘恪 さつ-こうかく

?-? 飛鳥(あすか)時代官吏
斉明朝に日本におくられた唐(とう)(中国)の人。音(おん)博士をつとめ,続守言(しょく-しゅげん)とともに,持統天皇3年(689),5年,6年に賞されている。文武(もんむ)天皇4年大宝律令撰定の功で禄をあたえられた。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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