薔花紅〓伝(読み)そうかこうれんでん

改訂新版 世界大百科事典 「薔花紅〓伝」の意味・わかりやすい解説

薔花紅伝 (そうかこうれんでん)

朝鮮李朝ハングル小説作者,年代未詳。平安道鉄山に住む裴座首の娘薔花と紅蓮が継母張氏とその連れ子の虐待に耐えられず蓮池に身を投じ,のちに地方官の前に冤魂えんこん)となって現れ怨みをはらした物語。孝宗時代(17世紀半ば)に鉄山で実際にあった事件を潤色したもので,李朝小説の多くは説話(歴史的事実)から小説化されるのが特色であるが,これもその一つである。継母型小説の代表的作品でもある。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報