蕺・蕺菜(読み)どくだみ

精選版 日本国語大辞典 「蕺・蕺菜」の意味・読み・例文・類語

どく‐だみ【蕺・蕺菜】

〘名〙 ドクダミ科多年草。各地に普通に見られる。高さ一五~四〇センチメートル。根茎は白色で長く地中をはい、盛んに枝分かれしてふえる。茎・葉ともに強い悪臭があり赤紫色を帯びる。葉は柄をもち卵状心臓形でやわらかく長さ約五センチメートル。托葉は線状長楕円形で葉柄下部に接着する。初夏、茎の上部から花穂を出し、淡黄色の小花を短い穂状につける。この穂の下に白い大きな総苞片が四枚十字形につくのでこれが花弁のように見え、穂全体が一個の花のように見える。花は花被がなく三本の雄しべと、三室に分かれた雌しべとからなる。全草を乾燥し、煎じたものは駆虫・利尿・痔疾(じしつ)薬に用い、生葉の汁を虫さされや疥癬(かいせん)につける。漢名、蕺・蕺菜。じゅうやく。どくだめ。《季・夏》 〔大和本草(1709)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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