萌・糵(読み)もやし

精選版 日本国語大辞典 「萌・糵」の意味・読み・例文・類語

もやし【萌・糵】

〘名〙 (動詞「もやす(萌)」の連用形の名詞化) 穀類や野菜など植物の種子や根株などを筵(むしろ)で覆うなどして光を当てずに芽を出させ、胚軸や茎基部の節間を白く長く伸ばしたもの。葉緑体をもたず細胞壁も厚くならないのであくが少なく軟らかい。モヤシマメ、アズキダイズなど豆類のものはそのまま食用とし、麦類のものはビール、飴(あめ)薬品などの原料として用いられる。〔本草和名(918頃)〕
[補注]「十巻本和名抄‐四」により、古くはヨネノモヤシと呼ばれていたことがわかる。中世まではモヤシといえば米・麦で作られた。

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