荻江露友(4代)(読み)おぎえ・ろゆう

朝日日本歴史人物事典 「荻江露友(4代)」の解説

荻江露友(4代)

没年明治17.6.30(1884)
生年天保7(1836)
江戸後期から明治にかけての荻江節太夫。江戸深川北川町の米穀問屋で,本名近江屋(飯島)喜左衛門。江戸中期の豪商紀伊国屋文左衛門(紀文)になぞらえて今紀文といわれたほどの富豪であった。明治12(1879)年に絶えていた荻江節の家元を復活させたが,一説ではまったくの旦那芸であったともいわれる。初代三遊亭円朝に『月諷荻江の一節』がある。<参考文献>町田嘉章「荻江節談義」(『古典』1号)

(吉野雪子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「荻江露友(4代)」の解説

荻江露友(4代) おぎえ-ろゆう

1836-1884 明治時代の荻江節家元。
天保(てんぽう)7年生まれ。江戸深川の富豪で通称近江屋(おうみや)喜左衛門。吉原玉屋山三郎のすすめで明治12年4代を襲名し,家元名を復活させた。旦那(だんな)芸ともいわれるが,新作をくわえ,地歌をとりいれるなど現在の荻江節の基礎をきずいた。明治17年6月30日死去。49歳。江戸出身。姓は飯島。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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