朝日日本歴史人物事典 「荒木古童(2代)」の解説
荒木古童(2代)
生年:文政6(1823)
幕末明治期の尺八奏者。本名は半三郎。近江(滋賀県)水口藩士荒木亀三郎の3男として生まれ,幼時から尺八を好む。最初,一閑流の横田五柳に学び,次いで虚無僧となり,琴古流の尺八奏者豊田古童と巡り会ってその門人となる。師の号古童を継いだのち,さらに久松風陽に師事,普化宗廃宗(1871)にともなう混乱期には久松門下の吉田一調とともに,それまでの「法器」から「楽器」としての尺八復興に力を尽くした。箏,三味線との三曲合奏への道を開いた功績は特筆される。号を実子に譲ったのちは竹翁を名乗った。門下には上原六四郎,初代川瀬順輔,三浦琴童などがいる。
(瀬山徹)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報